私は、SMクラブで「女王様」として5年以上働いています。
お客さんは、ほとんどがマゾ。
女性にいじめられたい、アブノーマルなプレイがしたい、というような変わった性癖があります。
普段は常識的で普通な感じの人でも、プレイが始まれば「ド変態!」なんてことがよくあります。笑
プレイ中思わず笑ってしまったり、あまりにも変わった言動に面食らうこともしばしば。
私がこれまで出会ってきた変態なお客さんの中でも、とくに面白かった3人について書いていきます。
大量潮噴き大得意Yさん〈40代・自営業・独身〉
Yさんは遠方に住む方でしたが、半年に1回以上は、私に会いに足を運んでくださっていました。
彼は、潮吹きが大得意で、一回のプレイで10回以上も潮を吹くのが常でした。
そんなに潮吹きをする方は、他に会ったことがありません。
初めて一緒にプレイしたときは衝撃でした。
男性でも潮吹きができるということは知っていましたが、目の前で見るのは初めて。
それに、何よりその回数と量がスゴイ。
プレイ時間が限られているので限界がどのくらいなのかはわかりませんでしたが、無限に潮を吹けるんじゃないかと思うほどすごかったです。笑
潮吹きを甘く見ていた私は、ホテルのベッドの上にバスタオルを敷いてプレイに入ったのですが、大失敗でした。
終わってみると、バスタオルはおろか、ベッドまでビショビショに。
ホテルの方に申し訳ないことをしてしまいました・・・。
2回目以降はペットシートを持って行ったり、お風呂場でプレイしたりと、ホテルの方に迷惑をかけないよう工夫。
段々と、Yさんの大量の潮吹きに慣れていきました。笑
ただ、1時間以上は性器を扱き続けるので、手がとても疲れるんです・・・。
翌日は手が筋肉痛になるのが常でした。
ですが、Yさんの気持ちよさそうな表情と叫び声が面白くて、私自身もけっこう夢中でプレイしていました。
毎回楽しかったです。
浮気者マゾEさん〈30代・サラリーマン・独身〉
Eさんは、仕事の合間や仕事終わりによくいらっしゃっていました。
他の女王様ともプレイしているようでした。
いろんな女王様とプレイするお客さんはとくに珍しくはないのですが、彼の言動がちょっと変わっていたのでよく記憶に残っています。
彼は毎回、プレイ中に「〇〇女王様に忠誠を誓います!私はあなたのものです!」というようなことを言ってくるんです。
別に私が、「私だけにしなさい」などと言ったわけではありません。
Eさんから、謎の「僕にはあなたしかいません」アピールをしてくるんです。
さらに盛り上がると、「今からお店に電話して、『〇〇女王様以外にはもう入りません』と言います!」と宣言。
私としては、別に電話してもしなくても構わないので、テキトーに受け流してました。笑
ちなみに一度も、プレイ中実際にお店へ電話したことはありませんでした!
そんなEさん、プレイ後は人が変わったように平常心に戻ります。
他愛もない世間話をするのですが、私はこの時間がどうも苦手で、なんとなく気まずかったです。笑
だって、さっきまであんなに奴隷らしさ全開だったのに、プレイが終われば普通にカジュアルに話しかけてくる。ヘンな感じ!
いわゆる”賢者モード”なのでしょうか。
プレイとそれ以外で態度が変わるお客さんはたくさんいましたが、Eさんほど極端な人はあまりいませんでした。
ほんとに、いろんなお客さんがいて面白いです。
昭和のM男Tさん〈60代・サラリーマン・既婚者子持ち〉
昭和のSM黄金期を生き抜いてきたレジェンドマゾ、Tさん。
彼から聞く最盛期のSMクラブの話はとても面白かったです。
30年前のSMクラブは、今よりも過激なところだったよう。
Tさんは当時、理不尽で横暴な女王様のもとへ足繁く通っていたそうです。
待ち時間にプレイルームから聞こえてくる、男の泣き叫ぶ声。
泣いても止まないお仕置き(という名の暴力)。
Tさんによれば、当時はそんなことが当たり前だったそうです。
女王様の機嫌が悪い時には、プレイもなく冷たく放置されて、お金だけ払って終わり。
なんてことも・・・
そんな恐ろしい経験をしてきた彼が、なぜSMから離れなかったのか。
何を隠そう、Tさんはドのつくマゾで、ちょっとやそっとでは折れない屈強なM男だったのです。
とはいえ、あれから月日が経ち、若い頃のように女王様に痛めつけられてはTさんの身体がもちません。
TさんはSMを引退することを考え始めていました。
そんなとき、お店のホームページで見かけた私に惹かれたTさん。
(この人とのプレイを最後に、引退しよう)と考えたそうです。
こんな経緯でTさんは私に会いにお店へやってきました。
真面目そうな見た目で、とても低姿勢。好印象でした。
Tさんにプレイ内容の要望を聞くと、「ボコボコにしてほしい」とのこと。
その時に、過去のSMクラブでの体験についていろいろと話してくれました。
いくら経験があっても、あまり身体が丈夫なようには見えない中年男性をボコボコにするって、まずいんじゃ・・・という不安がよぎります。笑
でも本人は引退するつもりで最後のプレイを楽しみに来ているし、期待に応えずにぬるいプレイをするのも良くないと思いました。
いろいろと悩みましたが、様子を見ながらやってみれば大丈夫だと考えて、とにかくプレイをしてみることに。
いざTさんとプレイしてみると、予想外の耐久力と、嬉しそうな表情に驚きました。
私に殴られているとき、Tさんの目がキラキラと輝いているのです。
(なるほど、これがTさんの生きる喜びなんだな・・・)と思いました。笑
私もついつい調子に乗って、手加減を忘れそうになるほど熱中。
あの時の謎の一体感と喜びは、今でもはっきりと覚えています。
おわりに
SMクラブのお客さんたちは、普段は”普通の人”らしく過ごしているのだと思います。
その分、SMクラブで自分をさらけ出して楽しんでいるのでしょう。
プレイ中はものすごく変態なのに、外では普通に働いて日々生活している・・・
(なんだか不思議だなあ)とよく思います。笑
あなたの周りにいるような普通に見える人も、実はこっそりSMクラブに通っている変態さんかもしれませんよ。